日別アーカイブ: 2019年9月14日

「世界の潮流と、地域社会に求められるICT」参加レポート。自分は、日本はチャンスだらけの状況にある?

2019年9月13日(金)に、OECD所長である村上由美子氏の講演を聞いたので、レポートがてら投稿してみる。データに基づいた予測と、OECDの知見・見解が聞けた、なかなかおもしろい講演だった。

3つのポイント

氏曰く、以下3つが大きなポイントとのこと。

  1. テクノロジーによる革命
  2. 市場は世界的につながっている
  3. 世界的に進む高齢化

テクノロジーによる革命

これは言わずもがなという感じ。次々に新しいテクノロジーが出てきて、世界は過去と比べ物にならないスピードで変化しているという話。

市場は世界的につながっている

イノベーションのためには「人のつながり」が必要という話。日本人は、特許取得件数や世界トップクラスだが、個人やある企業など個々のものが多く、共同で取得するケースが少ないとのこと。これは、世界的に見ても珍しいようで、日本人が共同作業が不得意であることの現れだとか?

他にも、日本人は世界的に見ても高い道徳や教養があるし、読解力・数的思考力も世界トップクラスといった具体に、新しい事を学習できる素地があるので、活用しない手はない、とも話されていた。

これは、先人の立てた日本教育の良い面が出ているのだろう。アメリカ人は、超エリートがいる一方で、暗算ができない人が結構いるなどの、素地部分での差が大きいらしく、日本人のように、素地のある人の割合が高いわけではないとのこと。

とはいえ、イノベーションを起こすことは日本人は苦手なトレンドがあるようで、上記のことを気にしたり素地を活用したりする必要があるようだ。

世界的に進む高齢化

現時点では日本が断トツの高齢化社会だが、2050年までを見据えると、韓国の高齢化がすごいスピードで進んだり、タイの高齢化も顕著になってくるなど、世界的に高齢化のトレンドにあるとのこと。

逆に、これは日本にとってチャンスである、と。なぜなら、他国があとから経験する高齢化を今経験している上に、世界的にシルバー・エコノミー(高齢者をターゲットとした経済の流れ)は確実に来るので、現時点でノウハウを得ることができる日本は、将来的にアドバンテージがあるらしい。なるほど、たしかに一理ある。

ちなみに、世界的に高齢化のトレンドがあるということは意外だった。人口増加のトレンドにあるからだ。とは言え、医療が発達して平均寿命が高くなっていることを考慮すると、たしかに納得できる予測だと思った。

他にもいろいろ。

今の世の中「羊飼いのようなリーダー」が求められいる

少し前までは、ジャンヌ・ダルクのように、人々に方向性を明確にしめして牽引するというリーダが求められていたり、MBAでのケーススタディでも取り上げられていたが、変化が激しく予測することが極めて困難な現代では、チームのメンバを後ろから見守り、好き勝手やらせて、方向性を何となくふわっと示して全体を誘導していくような、羊飼い的なリーダが求められいるようだ。

リーダとしては、メンバ間で生まれる化学反応を期待できるし、起こったら効率的にイノベーションできるというメリットがある。それに、たしかに先の読めない現代では有効だと思った。

ニューヨークフィルハーモニーのブラインドオーディショニック

現在でも実施されているが、オーディンションの時は、大きなスクリーンに絨毯が良いされていて、演者が誰なのか(年齢、性別、人種等)、審査員が全く分からない状態で、演奏だけで判断するという方法を実施しているようだ。

このやり方をはじめてから、ニューヨークフィルハーモニーでは、非白人の割合が50%に、また女性の割合が50%に上がったとのこと。そして、世界的にニューヨークフィルハーモニーの演奏が高評価を得ていて、今や、世界屈指のオーケストラとなっている。

所感

イノベーションを起こすためには、素地+つながりを持つ、ということが大切だと言うことが印象に残った。人間誰しも何かしらの才能はあるものだ。良いつながりをもって、互いの得意分野をかけ合わせたり、ピースをはめ合うことで、化学反応を起こすことがイノベーションの秘訣だとするならば、もっともっと行動しようと思った。

「福岡 DLLAB Academy: 3時間で入門ディープラーニング」参加レポート。ディープラーニングは難しくない?

2019年9月14日(土)に、タイトルのセミナに参加したので、レポートがてらポストしてみる。結論としては、ニューラルネットワークとかディープラーニングの基礎の基礎を、手を動かしながら学ぶことができて、とても勉強になった。

予習したこと

  • ディープラーニングの触り
  • ニューラルネットワークの触り
  • Chainerの触り
  • Colabの触りと少し動かした

特に、ニューラルネットワークは、設計>訓練>評価という流れで構築していく、ということが分かってよかった。(う〜ん、どれだけ初心者なんだ、、、と思いつつ、初心者だから参加するんだよね、と自分を励ましつつ参加)

やったこと・キーワード

  • 分類と回帰、与えられた情報から予測するのが回帰
  • 線形変換と非線形変換
  • ニューラルネットワークの手計算、順伝播播
    • パラメータをランダムに決める
    • 損失関数を計算する
    • パラメータを調整する(←機械学習の「学習」とは、コンピュータによるパラメータの調整を指す)
  • 人間の得意なことと、コンピュータの得意なこと。それぞれ得意なことを分担する。
  • 訓練データ、検証データ、テストデータ
    • 訓練データと検証データで繰り返しパラメータの調整。人間が調整するパラメータをハイパーパラメータと言う
    • テストデータは最後の評価として1回だけ使う
  • 目的関数(損失関数)、代表的なものは「回帰→平均二乗誤差」で「分類→交差エントロピー」
  • エントロピー(情報量)は、意外なものの方が多い。例えば「コンビニの店員が外国人」は今や当たり前なので情報量が少なく、「コンビニの店員の身長が2m30cm」はあまりないので情報量が多い。
  • 学習率はハイパーパラメータ、人間が調整する
  • batch size(バッチサイズ), epoch(エポック), iteration(イテレーション)

振り返り①:座学は優しい(初心者でもOK)

座学は初心者でも分かるような内容で楽しかった。何となく「あぁ、こういうものなんだな」と分かった気になった。

振り返り②:演習はなんか難しい(初心者は苦しいかも)

ただ、演習に入るといきなり難易度がUP。理由などは以下のとおり。

  • 座学は難しいことをすごくシンプルにして教えてくれるので分かった気になる
  • が、演算は実際にコーディング作業が少しだけ入る。もちろん、99%が出来上がっているコーディングが配布されて、一部のパラメータ、上記でいうハイパーパラメータのみをいじればほぼOKだが、座学のシンプルさとはかけ離れて、かなり実践的な内容だしユーザIFだったのでついていくのに必死
  • で、結局「このハイパーパラメータを変えるときっとこうなる」という仮説も立てることができなかったので、なんかおもしろくない、理解できない。
  • ということで、座学で分かったつもりになっていて実は分かっていなかったことが浮き彫りにできたし、損失関数とかパラメータとか順伝播とかそういった専門用語の理解が進んだ
  • 予習をしておいたので、少しはマシだった気がする。もっと丁寧に予習しておいた方が良い。何にでも言えることかもしれないが…。

振り返り③:ColabとPython、ディープラーニングの勉強

Google Driveとの連携ができて、ブラウザ上で教科書(主催者側が用意)のソースコードを実行しつつ、自分でアレンジして実行しつつ、セミナを受けることができたのは、各自のペースでハンズオンの学習効率の高い、とても良い進め方だと思った。

振り返り④:ノートは用意しておくべし

事前連絡で、紙かノートを用意しておくこと、とあったし、当日、紙とペンの配布はあったけど、圧倒的にノートの方が良いと思った。理由は、結構書くから。

ノートの方が、保存がきくし、枚数が増えても綴られているから気にならない。ノートは必ず持参すべし。

結論

ディープラーニング初心者(基本知識なし)では少々厳しい感じがするが、個人的には有意義なセミナーで、ぜひ、今後も継続して受講したいと思った。きっと、自分の勉強の張り合いにもなる。知り合いもできたし、継続して勉強していく。