思考の癖と文化

人それぞれ「思考の癖」というものが存在する。これは、間違いなく確実に存在すると思っている。

理由は、思考の癖はその人の性質や生まれ育った環境が関係していて、全く一緒というケースは(ほぼ全く)ないと考えているからだ。

よって、思考の癖があるのは当然なのだけど、それを当然と思っていなかったり、そもそも気づいていない人が思いの外多い気がしている。

人間誰しも自分のことを第一に考えるので、それは生物だから仕方のないことなのだけれども、「自分の考え方しかない」と言わんばかりに、他人の思考と自分の思考は一致していると信じている人が多い。

いや、なんと言うか、そこまで気にもとめていない人が多い。意外なほどに。

こと経営に言及すると、経営者の思考や思想は従業員に少なからず影響を与える。類は友を呼ぶは僕としては真理の一つだと考えていて、要するに、経営者の思考や思想に共鳴する人が従業員になる場合が多いと思う。経年とともに、その純度は増していく傾向にあるはずだ。

要するに、経営者の思考や思想が、その企業の文化形成に大きく関与しているわけだ。

ところで、思考の癖を意識している方が、他者の意見を受け入れやすい傾向にあると思う。「なるほど、あなたはそう考えるのか。僕はこう考える。どちらも正しいね、参考になる」という具合になる。

思考の癖を意識していないと「なんでそんな考え方するんだろう?」とかになっって、矢印が一方通行としかならないので、他社の文化を受け入れられないとか、受け入れるまで時間がかかるという結果につながるだろう。

変化の激しい現代では、他者の意見を上手く取り入れたり、外部の文化に学んだりすることも大事だと思っている。思考の癖と文化の関係を意識しつつ、コミュニケーションを取り続けていこうと思った。