日別アーカイブ: 2024年3月24日

「糸」

小学生のころから、とても不思議に思っていた。敵と味方ってなんだろうって。

例えば、同じクラスでもグループに別れたら「敵と味方」ができるけど、

クラス対抗戦とかだと、そのクラスの中では全員が「味方」、

学校対抗戦とかだと、その学校の中では全員が「味方」、

地区対抗戦とかだと、その地区の中では全員が「味方」、

都道府県対抗戦とかだと、その都道府県の中では全員が「味方」、

オリンピックとかだと、その国の中では全員が「味方」。

きっと、惑星対抗戦があるとしたら、地球の全員が「味方」。

すぐ近くにいる存在でも、少しの考えの違い=線引きの仕方で、敵にも味方にもなる。

すっごく不思議。不思議でたまらなかった。何がこうさせるのか。人間ってなんだろう?

その感覚って、3次元でありながら、味方によっては2次元にもなる「糸」のようなものだと思うようになった。頭の良い人たちは、その「糸」をうまく使ってプロバカンダしたり、政治したりするんだろう。

過去と現在と未来において、大多数の人のマインドを視点を意識を変えることができるとしたら、その「糸」について知ってもらって考えてもらう必要があるのではないか、と思う。「糸」に気づいてもらうことが良いのかどうかは分からないけど、正解かどうか分からないけど、きっと、自分が心底訴えたいのは「糸」についてなんだと思う。

だから、自分のArtは「糸」が根幹となるコンセプトになる気がする。絵を書いても、文章を書いても、写真を撮っても、きっと「糸」がコンセプト。

ストレスに心が蝕まれる中でも、「銀の匙」に光を見出せた週末。

炎上案件がまだ続いている。かれこれ半年くらい。さすがに疲れてきた。

脳機能の低下が自覚できる。いつもの思考内容でもスピードでもない。ただ、仕事のストレスは仕事でしか返せない、解決できないから、ここは踏ん張りどころ。逃げることもできるだろうし、良いと思うけど、自分がやりたいことのためにスキルアップするには、ここは踏ん張りどころ。

ただ、踏ん張るためにも上図に休息を取ることも大切だろうと思って、色々と試してみる。

大好きな漫画である「銀の匙」を再読した。全15巻。やっぱり最高だった。

受験戦争・競争社会に負けた主人公である八軒が、大蝦夷農業高校に入学して、将来の夢や目標が定まっている(親の跡継ぎなどが半数くらいなので、ある意味はじめから決められていたものだったという現実もあるが)同級生たちと、異なる価値観をぶつけ合いながら、真正面からぶつかって、仲間と一緒に切磋琢磨・成長していく物語。

鋼の錬金術師はダークファンタジー?だったが、銀の匙は、恋愛要素もある青春もの。

ただ、荒川弘さんの作品の素敵なところは、「本質を洞察されているところ」と「バランスが良いところ」だと思っている。

銀の匙も、甘酸っぱい青春もの…だけど、高校の3年間を過ごしながら、自分たちの進路と、その進む先であろう社会の現実を、農家=家族という、とても身近な存在から認識して考えている点が、とても好感を持てる。

兎にも角にも、登場人物たちが真正面からぶつかって、懸命に努力する様は、ただただ感動するばかりで、心が洗われた。なんだか、少しスッキリした感じするし、救われた気がする。

きっと、これからもちょこちょこ読むんだと思う。出会えたことに感謝。

荒川弘さんと、何かしらの仕事ができるようにもなりたい。おもしろそう。

銀の匙公式サイトはこちら。