部下が大きなミスをした。

確かに大きなミスだった。

けれど、自分としては「まぁ、なんとかなるだろう」と思っているし、対処している。

その部下は(以降、A君とする)、20代の若手で、ある程度仕事もがんばっている。正論を真っ向から述べることのできるキャラ。

そんな彼は、ミスをしてから元気がない。20代とは、そういうものなのだろうか。

自分が20代の時は、どうだったのだろうか?

細部まで思い出せないが、ミスをしてから元気がない自分よりも、当時の上司にボコボコに論破され叱責され続けて、へこたれていた自分がいることは確かだ。そういう考えていると、そういえば、ミスをして落ち込んでいたこともあったように思えてきた。

自己肯定感が低い(低かった)僕は、ことある毎に、目の前の事象の原因は自分にある、と思っていたように思う。実際はそうじゃないのだけれど、一方的に、近視眼的に考えて、勝手に自分を追い込んでいっていたのかもしれない。

そう考えると、ある程度の余裕を持って対処できるようになったことは、成長していると言えるのだろうか。A君も発展途上だから、現時点ではまだ凹んでしまう、と考えることもできなくはない。

A君は、まだまだ自分が世界の中心で、狭い了見で物事を見るに留まっているのかもしれない。そして、時々耐えられなくなって、他責に逃げたり、半ば放り出すような対応をするのかもしれない。

本当に元気がない様子だけど、A君のキャラを考えると、一旦はそっと見守るのが良いだろうと考えて、必要最小限のタッチにしている。

こういう経験を経て、将来はもっとメンバを率いてくれることを期待する。

ちなみに、大きなミスなので、自分の辞表は常に用意して、社内説明やリカバリ検討など、事に臨んでいる。もちろん、部下には話していない。